Webデザイナーを目指していく人の中でどんな勉強をすれば良いかわからないと思いますが、基本的な思考は脳の処理を勉強した方が良いでしょう。さらに心理学なども取り入れることが重要です。 今回はそんな脳がどんなことを思考してどのような経緯を辿り購入しているかを説明してそれをどのようにデザインに活かせばいいか簡単に説明していきます。
脳の処理について
購入時には、脳は情報の処理と決断を行います。一般的に、以下のようなプロセスが関与します。
1 認識と関心ユーザーが商品やサービスに関心を持つまでの最初のステップです。目を引くデザインや興味を引くコンテンツを使用することで、ユーザーの関心を引き付けることができます。
2 情報処理ユーザーは商品やサービスに関する情報を評価します。価格、機能、利点などの情報を明確かつ簡潔に提供することが重要です。ユーザビリティの高いデザインと、分かりやすい情報の配置を考慮しましょう。
3 感情と経験ユーザーの感情や経験は購買行動に大きな影響を与えます。ポジティブな感情を喚起する要素をデザインに組み込むことで、購買意欲を高めることができます。 顧客の声やレビューを表示するなど、信頼性や満足度を示す要素も重要です。
4 意思決定購買の最終決定を行います。ユーザーがスムーズに決断できるよう、明確なコールトゥアクション（CTA）やシンプルな購入手続きを提供しましょう。煩雑な手続きや隠れたコストを避けることも大切です。
Webデザインへの応用
脳の購入プロセスを理解することで、Webデザインに以下のような要素を組み込むことができます。
目を引くデザインユーザーの関心を引くために、鮮やかな色や適切な画像を使用しましょう。視覚的な階層性を作り、重要な情報を強調することが重要です。
シンプルな情報提供商品やサービスに関する情報を整理し、わかりやすく提示しましょう。分かりやすい言葉や要点を使い、スクロールやクリックなどの操作を最小限に抑えます。
感情を喚起する要素イメージやストーリーテリングを通じて、ユーザーの感情を刺激しましょう。幸せや成功、満足感を伝える要素をデザインに組み込むことで、購買意欲を高めることができます。
シンプルな購入手続きストレスのない購入体験を提供するために、シンプルなチェックアウトプロセスや明確なCTAボタンを配置しましょう。必要な情報を最小限にまとめ、不要なステップや隠れた費用を排除します。
具体的に活用例を確認していきましょう。
1 感情的な刺激の活用
旅行予約サイトのWebデザインでは、美しい景色や幸せそうな人々の写真を使用することで、ユーザーに旅行の魅力を感じさせます。また、予約ボタンの周りには明るい色を配置し、ポジティブな感情を引き出します。
例: 健康食品のオンラインショップ ウェブサイトの背景に、爽やかな緑色を使用することで、自然や健康を連想させます。 商品ページには、健康的で美しい食材の画像を配置し、ユーザーの健康志向や美意識に訴えかけます。 ユーザーの感情を刺激するキャッチフレーズやストーリーテリングを使用し、商品の価値や効果を強調します。
注意点:ユーザーの感情を刺激する要素は過剰にならないように注意しましょう。情報の誇張や誤った表現は信頼性を損なう可能性があります。 配色やイメージの選択は、ターゲットユーザーの好みや業界のトレンドを考慮して行いましょう。
2 社会的証拠の活用
オンラインショッピングサイトでは、人気商品やベストセラーの表示、顧客のレビューや評価の表示を行います。これにより、他の人々がその商品に興味を持ち、購入したという社会的証拠を提供することができます。 例: ホテル予約サイト ホームページには、人気の高いホテルや最近予約された宿泊施設の表示を配置し、他のユーザーの予約行動を示します。 レビューや評価のセクションを充実させ、実際の顧客の声や体験をユーザーに提供します。 ソーシャルメディアでのシェア数やいいね数を表示することで、人気や関心の度合いを強調します。
注意点:社会的証拠を提示する際は、信頼性やプライバシーに配慮し、適切なコンテンツを選びましょう。 信頼できるソースからの情報や、個人情報の保護に関するプライバシーポリシーの明示は重要です。
3 認知バイアスの利用
例えば、会員登録ページでは、無料トライアルや限定オファーを強調することで、ユーザーは利益を最大化しようとする傾向があります。また、商品比較ページでは、価格を明確に表示し、割引率やお得な情報を強調することで、ユーザーの判断を誘導します。 例: インターネットサービスの申し込みページ 利用料金を比較する表を示し、最もコスト効率の良いプランを視覚的に示します。 限定オファーを強調し、タイムリミットや数量限定などの要素を利用して、ユーザーの緊急感を喚起します。 選択肢を減らし、シンプルな選択肢の提供によって、ユーザーの意思決定を容易にします。
注意点:認知バイアスを利用する際には、適切な情報提供と透明性を保つことが重要です。情報の歪曲や隠ぺいは避けましょう。 ユーザーの利益を最優先に考え、利便性や選択肢のシンプルさを確保しましょう。
4 ユーザビリティと簡易性
オンラインフォームでは、ユーザーが煩雑な情報入力を避けるために、自動的に情報を補完する機能を提供します。また、チェックアウトページでは、明確なステップ案内や進捗バーを表示し、ユーザーが進行状況を把握しやすくします。 旅行予約サイトでは、トップページに目を引く美しい風景写真を配置し、感情的なつながりを作ります。人気の旅行先やおすすめのホテルには星の評価やレビューを表示し、社会的な証拠を提供します。さらに、予約ボタン周辺には鮮やかな色を使用し、クリックを促します。
これらの例と注意点を参考にしながら、ユーザー心理と脳の仕組みを逆手に取ったWebデザインを構築してください。ユーザーの感情や社会的な影響、認知バイアスを理解し、ユーザビリティと信頼性を重視することで、効果的なウェブデザインを実現することができます。
最後に
Webデザインを極めるには必ず脳の仕組みや考え方心理的な条件を学ぶ必要があります。
むしろ最近はなんでも簡単にできるようになったのでこの部分が非常に重要になっていると思います。
まずはデザインよりも外側を埋めてからしっかり基礎的デザインを勉強するのが良いでしょう。
デザインは設計と訳します、あなたはどんな設計士になりたいのでしょうか？それを考えて改めてデザインと向き合ってみると変わって見えてくるかもしれません。