人を感動させる為には観察力と相手を思いやる心が必要
先日日テレさんの「先輩RockYou!」という番組で「心ゆさぶるトゥルーストーリー」というコーナーに真鍋恵勇さんという燕尾服(ダンスで使う服の事)を作らせたら日本一とまで言われた人の話です。 真鍋恵勇さんは、いわゆる売れっ子で社交ダンスで使う衣装をダンスを見ながら仮縫いしていき、ダンスをしてもシワがほとんどつかない衣装を作る事ができる国宝級の職人と言っても良いでしょう。 参考リンク:エンビの達人
本当にお客さんが欲しいのは燕尾服ではない事に気づく
そんな真鍋さん、いつも通りお客様から依頼で燕尾服をつくるが、依頼してきたお客様はお世辞にも体格が言い訳ではない、小柄で痩せているお爺さん。お爺さんはだれよりも真鍋さんの腕を買っており、お金を溜めて依頼してきました。 その意気込みに当然プロとして応える為に体の寸法を図り、シワのない燕尾服を作り上げました。
しかし、納品1週間前に気づいたある違和感
真鍋さんはお客さんの体を計る際に、ある違和感に気づきました。それは自分の体型よりも一回り大きなジャケットを着ている事。 そして真鍋さんは納品1週間前に大切な事に気づきました。
大切な事はお客さんは言いづらいから察してあげるのがプロであり思いやり
それは、あのお爺さんは「自分の体を少しでも大きく」見せたいと思ったのです。体のラインも綺麗に見せたいに違いありません。 真鍋さんは約束の納品予定よりも、大幅に2週間延びる納品日を伝え。イチからすべて作り直しました。 背筋はハリのあるように見せて、身長が高いような服のバランス。お爺さんが思っている事をすべて作りました。
お爺さんは大会で優勝までする事ができました
無事納品し、なんとお爺さんは大会で優勝する事もできました。これはダンス技術もそうですが、いかに背筋や服のシワがないようにするかという事が非常に重要なポイントになっていると言われております。
写真もデザインも接客もサービス業も基本的には一緒
私はデザイナーですがこのようなお客様がほとんどだと思います。お客様は素人です。ですのでその意図や思いを汲み取る事が必要なのです。これはデザインだけではありません。仕事という枠では基本的に一緒。相手を喜ばせたいのであればきっと思いやりで相手が言わんとしている事がわかるでしょうね。
写真撮影も一緒だよね
僕も人物撮影をしていると、常々わかる事があります。 それは 「顔が大きい人は小さく撮る」 「肌の色を気にしている人は白く撮る」 「顔にコンプレックスがある人は雰囲気を重視する」 「笑顔が撮れないひとは真剣な眼差しを撮る」 というように、相手が言いにくい事ってありますよね。それを察してあげて、かつ結果に結びつけてもらう事ができるようになればきっと相手も喜んでくれますよね。